映画「女王陛下のお気に入り」

『女王陛下のお気に入り』あらすじ

18世紀初頭、フランスとの戦時下にあったイングランド王宮で王位の座に君臨していたアン王女。

王女は虚弱だったため、幼馴染みで側近のレディ・サラが表向きは献身的に彼女の世話を一手に引き受けています。

国の予算の取り決めから議会の取り仕切り、貴族たちの相談役から取りまとめまで全てをこなし、裏で女王を良いように操り絶大な権力を振るっていました。

我が子を何人も亡くしていたアン王女は、心も不安定で、その不安から暴飲暴食が止まらず、糖尿と通風を患う日々。

そんな王女のレディ・サラへの信頼は絶大で、2人には人には知られていない秘密がありました。

時には優しく時には叱咤するレディ・サラの言いなりのようになっていた王女のもとに、貴族から没落し、新しく召使いとなったアビゲイルが現れます。

アビゲイルは王女とレディ・サラの秘密の関係を見てしまい、レディ・サラに近づき信頼を得て、次第に王女にも凄い手を使って近づき、のし上がっていきます。

そして完全に王女の信頼も得たアビゲイルは、今度は王女が絶大に信頼していたレディ・サラを葬ろうと企みます。

王女とレディ・サラの秘密の関係とは(ネタバレあり)

レディ・サラとアン王女の秘密っていうのが、2人には体の関係があるんですね(もちろん女性同士での)

それを知ったエマ・ストーン演じるアビゲイルが自分の美貌とアン王女の哀しみにつけ込んで、アン王女と寝るんですが・・・

アン王女がレディ・サラに「彼女は舌でしてくれたわ」って言うシーンがとてもエロティックで印象に残りました。

エマ・ストーンはこの作品でアカデミー主演女優賞を受賞することになりますが、まさに体当たりの演技は必見と言えます。

『女王陛下のお気に入り』ラスト(結末)は

とうとうレディ・サラを追い払ったアビゲイル。

最後、アン王女が子供同然に可愛がってるウサギを踏みつけるシーンの表情が凄く怖く、それと同時に結局アン王女が手に入れたかったものって一体・・・

って思うと少しこの王女が可愛そうになりました。

いいように王女を操っていたレディ・サラのほうが実は王女にとっては必要だったのかも知れません。

王女とレディ・サラが昔、互いに送り合っていた手紙の内容からは本当の友情が見えました。

見てる最中は映像の美しさと女の醜さに目がいきますが、見終わった後、いろいろ考えてしまうと何とも言えない怖さが残ります

結局何も手に入らず、『女王陛下のお気に入り』の座を手に入れたところで、アビゲイルも女王陛下から見るとウサギと同じペットのようなもの。

結局何も手に入っていないことを暗示たシーンが象徴的です。

『女王陛下のお気に入り』の個人的感想

外では戦争真っ只中で国民は今日食べるのにも必死。

なのに、この王宮の中ではアン王女の奪い合いの他に、女中同士のイビリ合い、毎夜開かれる舞踏会に男性貴族の無駄に着飾った化粧とお間抜けなお遊びなど...

とにかく外との温度差にバカらしさと、国の中心を担う所がこんなので良いのか?

という底知れぬ恐怖も感じます。

そして時代設定が18世紀なので、とにかく王宮のセットが凄く美しいです。

特にアン王女の居る部屋の飾りはとても煌びやかで、ベットの近くには常にケーキやボンボンが常備してあり、調度品の色合いは派手すぎず良い感じに褪せていて、画面に映しだされる背景すべてが本当に素晴らしかったです。

さらにレディ・サラ役のレイチェル・ワイズの聡明さと、エマ・ストーン演じるアビゲイルの小悪魔的なかわいらしさの対比が見事でした。

そしてその美女2人が自分を取り合ってるとわかって、とても上機嫌になってるアン王女役のオリビア・コールマンも、ここまでよく醜悪なスタイルに持っていけたな~。

という程、最後のほうなんてもう死んでしまうんじゃないかと思うほど身体も動かせないほどの太り方に女優魂を見ました。

最初は権力のために争う2人の女性の話が中心だと思いましたが、王宮の外の世界では娼婦たちも必死で稼いでるんですね、生きるために。

それを映してからの王宮の中では有り余る食べ物と無駄に着飾った貴族の男達と無駄に溢れた舞踏会・・・

そういうのを比べる事で風刺の意味も多大にあったんだと思います。

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